ママの治療

アトピーアレルギーの漢方治療、いよいよ地獄の日々のはじまり

松本医院のアトピー治療の手記を読んでいると、脱ステロイドによる大変なリバウンド症状を経験される方も少なくありません。


今まで抑えていたアトピーやアレルギーが、噴きだすといった感じでしょうか。


私より大変なリバウンドを体験された方も多く、当時の私は大変な思いをしたのですが、手記を読んでいると、まだ軽い方だったのかもしれないなと思うこともあります。



■地獄の日々のはじまり

ステロイド剤や抗アレルギー剤をそれまで使っていた私は、一時的に症状が治まっていたものの副作用から、薬を一切止めて漢方治療に切り替えたんです。


ご存知の方も多いかもしれませんが、脱ステロイドにつきものなのが、リバウンド症状と言われるものです。


リバウンド症状とはこれまでの薬を止めたことによって起こる症状で、一般的には肌の状態が悪化してかゆみ、汁、湿疹が激しく出ることを言います。


漢方治療をスタートする時に、
『リバウンドは避けて通れない。どのくらいの期間起こるのかどの程度なのかは、それまでの治療によるので、医者も分からない』と言われました。


漢方治療をはじめて3ヶ月くらいは確かに体はかゆいですが、日常生活に大きく支障があったわけではなかったです。


が、その後、徐々に症状が重くなっていきました。


正直、やっぱり来たか・・という気持ちでした。


3ヶ月、そんなきざしがなかったので、もしかしたらこのまま治るのかも・・と淡い期待も持っていたんです。


具体的には、37~38度の熱がではじめました。出始めてからは、連日です。


それまではおでこ、首、胸元、腕の関節、足の関節と部分的にかゆみと赤みがあって、それ以外は普通の肌でした。


ところが、徐々にかゆい部分が増えて、かゆくないのはとうとう足の裏だけになってしまい、かくとリンパ液と呼ばれる汁が出るようになりました。


見た目も赤く、象のような肌のザラザラはいたるところに現れました。


太ももやふくらはぎには、無数のブツブツが出来て熱を持ちました。


このブツブツがかゆくてかいてつぶしてしまうのですが、大量の透明な汁が出ます。けれど、一日も経つとまた同じところにブツブツができるんです。


かゆい、かいた傷がいたい、熱っぽい・・と夜もほとんど眠れない日が続きました。


そのうち、体中がピリピリ傷むようになりました。


先生に相談するとヘルペスだろうからと、抗ヘルペス剤の錠剤と、ヘルペスを抑える漢方薬が増えました。


また熱が出た時は、抗生物質を飲むようにと錠剤をもらいました。


この時、使っていた薬ですが、
・アトピーの煎じ薬
・ヘルペスを抑える煎じ薬
・抗ヘルペス剤の錠剤
・抗生物質の錠剤
・漢方の塗り薬2種類
・かいて傷が出来たところを消毒する消毒液
・傷口の化膿を防ぐ抗生物質の塗り薬


このころ、子供のアトピー治療もはじめたことから、子供用に漢方の入浴剤ももらっていました。


私も子供と一緒に、そのお風呂につかりました。


この漢方風呂は、アトピーの肌をいやしてくれました。



これだけの薬をもらっていたので、病院代がすごかった時期です(子供と二人分)


漢方薬は保険が効かない部分も多く、それまでの貯蓄をくずして治療費にあてていました。


一番多い時だと二人分で月に10万はかかっていないと思いますが、それに近い金額でしたね。


病院の治療代としては、かなり高いですよね。


このあたりは今後、『アトピーアレルギーの漢方治療で不安に思ったこと感じたこと(その1)』や『アトピーアレルギーの漢方治療で不安に思ったこと感じたこと(その2)』で載せていく予定です。


よかったら、そちらも併せてご覧くださいね。


経済的な面もそうですが、精神的にはかなりつらかったです。


必要最低限しか外出はせず、あまりに症状がひどい時は、薬を郵送で送ってもらっていました。


熱でフラフラしますし、体のかゆみはひどいですし、とてもじゃないですが、出られる状態じゃなかったです。


症状が悪化していくのを見て周りの人は、
『その病院、大丈夫なの?』と言いました。


もちろん、つらいと思ったことは何度もありました。子供もかわいそうな時期があったので、本当に心が痛みました。


私がアトピーだから、この子も・・


でも、この治療をやめてしまおうと思ったことは正直、なかったんです。


なぜかって考えると、先生が言ったひと言が胸に残ったからです。


『行くも地獄。戻るも地獄。決めるのは、あなたです』


ひどいリバウンド症状になってくると、先生に苦痛を訴える人って多いんです。


もちろん、私もそうでした。その時の、先生のひと言でした。


この漢方治療をやめて、次どうする?また対処療法にもどる?


でも副作用がまた出るかもしれない。ステロイドが効かなくなるかもしれない。


私はともかく子供だけでも対処療法でなく、アレルギーを根本から軽くして治してやりたい


ならば、私が今、子供と一緒に頑張るしかないんだ!


行った先には、このリバウンドを抜けた先には、地獄はもうないはず・・と思いました。


そう思った根拠は、病院にある患者さんの手記の数々でした。


この漢方治療の期間中、なんどこの手記に勇気づけられたことか分かりません。


同じ症状の人を見つけては、手記を読み漁りました。


思わず、涙してしまう手記もあって、子供のためにも頑張らないと!と自分を奮い立たせました。


熱と体中のかゆみやヘルペスによるピリピリした痛みで、一番つらい時期は4ヶ月くらいでしたね。


この間、ほとんど横になっていることも多く、最低限の家事はなんとなくやっていたものの、家族にもずいぶん協力してもらっていました。


本当にいま思い返しても、つらい時期でした。


でも、この時期があったからこそ、今のよくなった自分があるんです。


脱ステロイドは、そう簡単な話じゃないです。それに自己判断ですると危険ですし、続かなくなります。


けれどいつかは抜け出せる、そんな地獄です。


次は、地獄から少し抜け出したところのお話に続きます。


脱ステロイドを考えている人や、アトピーに悩む人の参考になればうれしいです。

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